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坂井教授とは金沢大学がん研究所免疫生物学部助教授である(当時)坂井俊之助教授。日本においての紫イペ研究の先駆者的な存在で彼の第55回日本癌学会で公表した研究データーによって紫イペの存在が大きく注目されることとなった。
【発表の内容】新生発酵紫イペ、新生、発酵紫イペ新生発酵紫イペ、新生、発酵紫イペ
生後6〜10ヶ月で100%乳がんになるマウスに、飼料に混ぜた紫イペエキス パウダーを与える実験、生後1ヶ月のまだ発ガンしていないマウス80匹に、紫イペエキス入りの飼料を与えたところ、その結果80匹のうち76匹は10ヶ月
を過ぎても腫瘍が発生せず、ガンが発生した4匹も腫瘍の発生から1ヶ月後に 腫瘍が退縮した。また、すでに発ガンしているマウスに紫イペエキスパウダー入りの飼料を与えたところ、約10%に延命効果が見られた。さて、坂井教授と紫イペの出会いには1人の人物が深く関わっている。それが松井泰子さんだ。松井さんは金沢大学ガン研究所で研究補助員をつとめていた。
当時、松井さんのお母さんは末期乳ガンとなり、左乳房とリンパ節の摘出その後すぐに肝臓の一部に転移、それもガン細胞が細かく肝臓に点在していたため手術は出来ずに抗ガン剤治療が始まった。2回3回と続けるうちに、いろいろな不快症状を訴えるようになった。
精神的にも滅入ってきた頃、ある人が紫イペの粉末を飲んで凄く元気になったことを耳にし、松井さんは早速紫イペの資料を手に入れた。その資料の中に、金沢大学の外科の医局の方が紫イペを飲んでいるということが書いてあり、またそれを入院中の患者さんに飲ませたところ、体力的にとても効果を発揮したということを知った。
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「この紫イペを、化学療法で心身ともに衰弱してしまった母親に飲ませてみたらどうだろう。」松井さんはそう考えた。松井さんのお母さんの入院は平成6年6月から10月に及び、その間中、ずっと松井さんはポットに紫イペのお茶を入れてお母さんの病室まで届けるという毎日。勿論、紫イペを飲ませる前に坂井教授にも相談した。
「坂井先生医学研究者には珍しく、頭の柔らかい方。よく漢方とか東洋医学とかいうとフンとそっぽを向く方が多い中で、坂井先生は違う。たとえば現代の医療でも、なぜその病気が治ったのかを理論的に説明できないと、それは「医学」とはいえないという考えが主流であるが、坂井先生は
【そんなことは二の次でいい。 それで患者さんが治ったり、楽になれるのであればいい】
という考え方を先にする人だ。そんな坂井先生なら紫イペについて、何かアドバイスをいただけると思った。」
この時点では、まだ坂井教授の紫イペに関する研究はスタートしていない。
松井さんの相談に、坂井先生は紫イペの資料をつぶさに見た後で「それでもしお母さんの症状がやわらぐ効果があるのなら、用いてあげたほうがいいのではないか」といわれた。松井さんは紫イペをお母さんに飲ませる前に、次のような実験を研究室で行っていた。
研究室で飼っているマウスにもいろいろな系統があり。その中で年をとると悪性の腫瘍が出てくるというタイプのマウスが実験用に飼われていた。それは他の実験で使ったもので、たまたま残ったマウスが3匹、その中の2匹に悪性腫瘍が出ていた。腫瘍は腹部の部分に出て、硬く膨らんでいた。
「そのうちの1匹の体の上から紫イペの粉末(エキスパウダー)をふりかけたのだ。それがどの程度マウスの体に入ったのかわからない。ただ、マウスだけでなく動物というのは自分の体に付着しているものをなめる習性を持ってた。そうやってふりかけると、紫イペがマウスの口を通して体内に入るかと思った。」
その後、マウスは腫瘍のために衰弱することなかたった。
ある時、松井さんはマウスを解剖してみた。すると以前は硬かったはずのマウス体内の腫瘍の部分が柔らかくなっていた。「アレ?と思った。でも1匹だけだからなんともいえない。坂井先生にはそのことを報告した。」坂井教授の、紫イペの興味は、この頃から始まったのではないだろうか。
その後、松井さんのお母さんは自分で車を運転してショッピングに出かけられるまでになった。精密検査の結果では肝臓部分のガンは完全には消えていないが、ずっと小さいままでとどまっているとの報告を受けた。松井さんは母親に飲ませるため紫イペを研究室に持参し、研究室に飼っている乳ガンを原発したマウスに紫イペを与えてみた。すると、翌日、マウスの体から出血が始まった。調べると乳ガン細胞が血液とともに流れ出ていた。
松井さんのお母さんの末期乳ガンの驚異的ともいえる延命効果を体験し、またその松井さんが坂井教授の研究室に研究補助員として勤めていたという運命的な出会いから坂井教授の紫イペの研究が始まったのだ。
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